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未経験の方へ,体験ダイビングとファンダイビングの違い
沖縄や南の島へ旅行に行った時に「体験ダイビング」をした経験のある方は多いと思います。
青いキレイな海、たくさんのサンゴ、そのサンゴに暮らしているカラフルな魚たち、砂はどこまでも白くまさに純白、そんな海での体験ダイビングは一生心の中に良い思い出として残ることでしょう。
でも、そもそも体験ダイビングって何なのでしょうか? ダイビングはCカード(ライセンス)を所持していなければできないものではないのでしょうか?
今回は「体験ダイビングとファンダイビングの違い」についてお話をしていきます。
目次
- 体験ダイビングについて
- ファンダイビングについて
- まとめ
体験ダイビングについて
体験ダイビングの目的はその名の通り「ダイビングを体験してみる」ことにあります。 ダイビングはレギュレータと言う水中呼吸装置を使って呼吸をしながら水中を楽しむスポーツです。ダイビング中はなるべく体を動かさず、必要最小限の動きで潜れた方が良いとされていますから、私はスポーツと言うよりはレジャーだと思っています。
レジャーと言うと簡単で誰でも気軽にできる感覚ですが、人間が通常生き続けることができない水中に、長ければ1時間以上入っているわけですから特別なレジャーであることは言うまでもありません。
そんなダイビングに
「特別な器材を使ってちょこっとだけ行ってみましょう」 「レギュレータを咥えて水中で呼吸ができる体験をしましょう」
と言うのが体験ダイビングです。
最大水深も5m程度までなのが普通です。
また、水中ではインストラクターがつきっきりで対応し、自由に泳ぎ回ると言うことはなく、全てインストラクターまかせのダイビングになります。
インストラクターがつきっきりの理由
- お客様がトラブルに対応できる技術がないこと
- 万が一の事が起こった場合でも迅速に水面に戻れること
- 深い水深でのトラブルでは加入している保険が適用外になること
などの理由が挙げられます。
しかし私が今まで担当したお客様の中には「体験ダイビングで20mまで行った」と声高らかにおっしゃる方がいました。
お客様にとっては行けたことが自慢だったのかもしれません。しかし、それがどのくらい危険なことかもわからないでしょうし、担当インストラクターが有無も言わさず連れて行くわけですから拒否するわけにもいきません。私からすると「連れて行ったインストラクターの殺人行為」としか思えません。
安全第一のショップ選びを
体験ダイビングにこれから参加しようと思う方は、是非「価格ではなく安全第一なショップ選び」をすることをオススメします。
予約する前に「水深何mまで潜りますか?」と聞いてみると良いですよ。
ファンダイビングについて
それでは次にファンダイビングについて見ていきましょう。
ファンダイビングはファン(Fun:楽しむ)ダイビングと言う意味で、純粋に「ダイビングして水中世界を楽しみましょう!」と言うのが目的です。
ファンダイビングに参加するには必ず必要なものがあります。 それがCカード(Certification Card)です。日本ではライセンスカードと言う人もいます。
このCカードを持っている人同士2名で潜るのが本来のファンダイビングで欧米人に多いスタイルですが、日本人はガイドやインストラクターがグループを先導してダイビングするスタイルが一般的です。スタイルの違いにより自由度の違いはありますが、水中では行きたいところに行き、自分の見たいものを見て、やりたい事をやれます。
人間はそれぞれ趣向が違います。
ダイバーも様々で、小さい生物が好き、大きい生物が好き、ある特定の生物(ウミウシなど)が好き、ダイナミックな地形が好き、水中遺跡が好き、水中に差し込む太陽光が好き…などなど。
そんなやりたいダイビングを叶えるのがファンダイビングと言っても良いでしょう。
これが欧米人のように2名だけで潜り自由度が増せば、1回のダイビングは更に充実したものになるでしょうね。
余談になりますが、ドルフィンアイズでは欧米人が好む「ガイドがいない2名でのダイビング(バディダイビングとも言います)」を推奨する数少ないスクールです。
私はこれが「究極にダイビングを楽しめるスタイル」だと思っています。
まとめ
今回は体験ダイビングとファンダイビングの違いについて見てきました。
体験ダイビングとは水中で呼吸ができることの体験がメインであり、ちょっとだけ水中世界を体験してみよう!と言う内容でした。インストラクターはつきっきりで対応し、お客様にとっては一見楽なように見えますが、反面自由度がなく、自分の行きたいところには行くことができません。
一方、ファンダイビングは大前提として「Cカードを持っている方」が参加できます。インストラクターがつくことは体験ダイビングと変わりありませんが、つきっきりではなく、自分の見たいもの、行きたいところに行ける自由度の高さがありました。
どちらを選択するかは皆さん次第です。
どちらにせよ、ぜひ水中世界へ一歩足を踏み入れて下さい。
素晴らしい世界が待っていますよ。
筆者:大川 厚